2011年12月24日土曜日

甲状腺の腫れ・肥大


甲状腺の腫れには、びまん性甲状腺腫と一部にしこりができている結節性甲状腺腫と二とおりある。主な病名としては甲状腺機能低下については橋本病、正反対に恒常性ホルモンの過剰分泌についてはバセドー病があげられる。

橋本病とは、甲状腺の組織を攻撃する物質(甲状腺自己抗体)が体の中に出現し、甲状腺が攻撃されることで腫れ、慢性甲状腺炎を引き起こし、その働きが疎外される病気であり、女性の10人に1人が持っているという、ありふれた病気ともいわれている。
一方、バセドー病は、甲状腺自己抗体の攻撃により、甲状腺の機能を刺激し、過剰な甲状腺ホルモンの分泌に繋がるという、橋本病と正反対の症状である。

甲状腺は全体的に腫れ、大きく腫れると自分でも気づくようになり、頚部の違和感が感じられることもある。
橋本病では、甲状腺機能が低下すると、甲状腺機能低下症の症状がみられるようになる。ただし、橋本病(慢性甲状腺炎)で甲状腺機能が低下するのは3~15%である。

甲状腺が腫れていて、血液検査で甲状腺自己抗体の存在が認められると、慢性甲状腺炎の診断となる。